概要
学校レベルのリーダーシップは、教育変革の手段として世界中の教育政策立案者に採用されており、生徒の成果に対する優れた校長の力と影響の両方を示す多くの研究があります。 ただし、これらの研究の多くはカナダ、アメリカ、イギリスに偏っているのが現状です。それでは、世界の他の地域ではどのような状況なのでしょうか? 特に比較教育学の分野では、学校リーダーシップというテーマの扱いに偏りがあり、世界のほとんどで知られているものとの間で大きなギャップが存在しています。
このプレゼンテーションでは、参加者にこうした偏りの背景について問いかけ、学校リーダーシップに関する研究や政策が一部のストーリーのみを強調し、他のストーリーを見過ごしている理由を探ります。 また、学校レベルのリーダーシップ、つまり優れた校長の知識、スキル、信念、および学校の指導者を生み出す専門的な道筋について、現在の国際的な知見を概観します。
次に、ユネスコなどの国際教育機関で注目を集めている「中間層のリーダーシップ(leadership in the middle tier)」の概念を取り上げ、その概要を説明します。 最後に、学術分野と学校現場の実践の両方に利益をもたらすために、文脈をより深く理解することが学校のリーダーシップに関する将来の研究にどのように寄与できるかについて議論します。
日時
2024年12月9日(月)13時〜14時30分
*レクチャー終了後には、軽食をご用意した交流会も実施の予定です。
場所
東京大学本郷キャンパス赤門総合研究棟2階A200教室
<会場へのアクセス Access>
以下をご覧下さい。
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/access
https://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_08_02_j.html
講師
Prof. Joseph Flessa
The Ontario Institute for Studies in Education of the University of Toront
ジョセフ・フレッサ教授
トロント大学オンタリオ教育研究所
経歴
元教師であり元校長でもあるジョセフ・フレッサ氏は、カリフォルニア大学バークレー校で政策研究の博士号を取得しました。彼の現在の研究テーマは、比較教育行政学と多様な学校におけるリーダーシップ、および政策に焦点を当てています。これまでに、アメリカとチリで校長の職能開発に携わり、カナダでは先住民学校のリーダーを対象とした校長養成コースの設立に貢献しました。フレッサ教授は、模範的な教育者であり、献身的なリーダーとして広く評価されています。その功績が認められ、2021年にはOISE(オンタリオ教育研究所)から教育分野への顕著な貢献賞(Distinguished Contributions to Teaching Award)を受賞しました。現在、教育リーダーシップと政策コースの教授として、多くのEdD(教育学博士)やPhD(博士課程)の学生を指導するとともに、OISEのプログラム副学部長としても活躍しています。
実施形式
対面
言語
セミナーは英語で開催されます。
*日本語字幕の使用を検討しております。
参加申し込み方法
参加を希望される方は以下のフォームに12月8日(日)までにご入力下さい。
https://forms.office.com/r/GBpC7y27KW