プロジェクト概要
今日、21世紀型能力や資質の育成を目指して各国が教育改革を推進し、グローバル化を背景にした国家間の教育モデルの借用も盛んである。しかしながら、国際的に正当性を持つモデルとして国境を越えて参照されている、いわば、21世紀に対応する教育のマスタープランにあたる部分においては、そのほとんどがアメリカを中心とする西欧先進諸国の経験から主として派生したモデルで占められている。日本の教育モデルはレッスン・スタディ等の例外を別にして、言語の問題や国際社会において受け入れられるようなモデルとしての説明枠組みを提供できない等の課題を抱え、国際的に参照されることが相対的に少ない。21世紀型能力や資質とそれを育成する教育についての理解が、かつてないほどグローバルに共有され、各国の教育政策を左右してゆく中、各国がアクセスできる教育の国際モデルが西欧型モデルに収斂されてゆくことは、多元性の観点からも好ましくないと思われる。本研究は、各国の21世紀対応教育を比較考察すると同時に、日本の学校教育の特色のある実践を収集、分析しながら、国際的に発信すると共に、アジア等の経験を反映した、国際モデルの多元化を推進してゆく。国際ユニット(国際理解教育、多文化共生、教育開発)、特別活動ユニット、ノン・トラディショナル教育ユニット、イノベーションユニットの四つのユニットを設定して進めている。
- 関連ウェブサイト
The Japanese Model of Educating the Whole Child TOKKATSU
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